データ通信量の成長トレンドが継続
インドで次世代の携帯電話サービスが予想より速く導入されているといわれています。内線電話がまだ全国に普及していなかったにも関わらず、携帯電話の普及率は大幅に増え続けています。通信機器・ネットワーク企業のエリクソン社(以下Ericsson)が6月に公表した2019年版の「モビリティー・リポート」によると、インド領域(ネパール・ブータンも含め)の 携帯電話購入者の総数は、2024年には11億人に達すると予測されています。
高技術への移行が進み続ける
上記の表はエリクソン社のレポートのデータです。
インドにおける携帯電話利用者の増加現象は下記のように理解できます。
- GSM携帯電話(2G)は2018年に市場の47%を占めている
- スマホ・LTE技術は年々普及し2018年末に市場の38%までに拡大、2024年末には市場82%に達すると期待されている
- モバイル・ブロードバンドは加入件数の50%を占めている
- 5Gサービス は2022年の導入を期待されており、2024年末までに市場の6%を占めると予測されている
なお、2019年第一四半期にインドの携帯電話加入者数が前年比で1400万人減少しました。大手通信企業の数会社が、客単価を上げる目的で低額プランの加入者へ(プラン利用に関わらず)ミニマム料金を請求したことが原因と考えられています。
動画配信サービスの影響
2019年の第一四半期に世界におけるデータ通信量は82%に増加しました。原因としてはインドにおけるスマホ新規加入者の増加、または中国におけるスマホ一台当たりの月間データ通信量の増加が考えられます。
レポートによるとインドは世界最大のスマホ の平均月間データ通信量を占め、2018年のスマホ の平均データ通信量は9.8GB、2024年末には11%の18GBに増加すると述べられています。2位は北東アジアの地域で2018年末の平均データ使用量は7.1GB。インドにおけるデータ消費はReliance Jioが提供される低額スマホ料金プランまたは若者によるオンライン・ビデオ利用の傾向を反映していると考えられます。
5Gサービスへ
インドの通信大臣は年内に5Gスペクトラムのオークションを開催すると約束しています。オークションではインドの通信ネットワーク企業Reliance Jio、 Airtel、Vodafone Ideaの他Samsung、NokiaまたはEricssonの参加が決定されている一方で、フェアウェイの参加はまだ未定です。
Ericssonレポートに取り上げられる5Gサービスへの希望についての消費者調査結果に よると、インドのスマホユーザーの多くは、5Gサービスを利用するためにプレミアム料金または通常より66%値上りした料金 を支払う意思があり、 さらに国が5Gサービス開始後の半年以内に契約している通信サービス会社が5Gサービスを提供しなければ、 5Gサービスを利用可能な会社へ変更すると述べています(インドでは通信サービスのあらゆる契約があり、プリペイド契約の場合は通信業社を簡単に変更可能)。
Reliance Jioは5Gサービスの導入と共に、同ネットワークが利用可能なスマホを販売するといわれています。低額4Gサービスやスマホの登場によって「モバイルの革命」をもたらしたReliance Jioは、ブロードバンドや5Gサービスにおける更なる革新を期待されています。
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