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インド人とファッションにおけるサステナビリティ

March 23, 2020 By Shivani Gopalkrishna

従来インドはファッション業界の重要なソーシングハブで知られていました。現在、中間層の拡大、洋服または海外のブランドへの需要が高まりインドは魅力的なファッション市場になっています。従って、インドのファッション業界での持続可能性は世界のファッション業界に重要な影響を与えると考えられています。

インド は元々必要な物のみを購入する節約文化を持つ国である一方、現在のインド(特に都市部)においては消費主義の波にさらされている人が増加しています。ファストファッションブランドの登場に伴い新しい服装を高い頻度で購入する現象がありながら、この数年間メディアでファッション業界の環境問題や労働者の権利が問題視され、持続可能性を訴える声が広がっています。現状においてインド人消費者はファッションにまつわるサステナビリティについてどう思っているのか?どこまで意識しているのか?といった問いを投げかけた消費者調査の結果を見てみましょう。


サステナビリティが重要である一方、物を購入する時にその他の要因も重視する


2019年7月に英国のインターネットマーケッティングとデータ分析会社YouGovは持続可能なファッションに関してインド人消費者意識を調査しました。対象者の中、72%はサステナビリティの概念について聞いた ことがあり、商品を買う時に約83%は持続可能な製造過程を高く評価しています。調査によるとファッション商品購入時の優先順位は以下のようになっています。

ファッション商品購入時の優先順位(%)

Chart
出典:YouGov. More than 8 in 10 Indians are open to buying sustainable fashion items. July 2019.

持続可能な商品を購入するモチベーションは次のように理解できると考えられます。

持続可能なファッション商品の購入時に気にする要因は何か?対象者の回答(%)
より良いデザイン・スタイル・プロダクト 64
低価格58
プロダクトの持続可能な製造過程を示す明確なラベルまたは証明書56
ブランドより持続可能な物を選ぶ影響力41
商品を購入時に報酬としてもらえるポイント41
著名人、インフルエンサーによる宣伝23

出典:YouGov. More than 8 in 10 Indians are open to buying sustainable fashion items. July 2019.

男性の中で、持続可能な商品を考慮する時に低価格と良いデザインが最も重要な要因があり、比較的に女性の対象者の方が持続可能な商品に惹かれることが多いという調査結果が出ました。


誰が自分の服を作ったのかを知る


2018年にローンチされた ヴォイス・オフ・ファッション 、インドのファッション業界にまつわるメディアはファッション業界に対する情報を提供し、サステナビリティ基準・概念などを重視して情報を発進しています。

2020年2月に ヴォイス・オフ・ファッションが「India Sustainability Report 2020」を発表しました。その内容は興味深く、インド人消費者を対象にファッション商品の製造過程におけるサステナビリティ、 または商品の美的魅力やブランドの魅力ではなく、誰か、どこで、どんな環境で作った服なのかを意識しているのか?という問いを投げかけ調査を行いました。

本調査はニューデリー、ムンバイ、アフマダーバード、コルカタまたはバンガロールに住んでいる18歳〜60歳の937人を対象にし、以下のように対象者を4つのグループに分類しました。

対象グループ ①
環境を意識する・金持ちである
対象人数 = 228人
対象グループ ②
環境を意識しない・金持ちである
対象人数 = 341人
対象グループ ③
環境を意識しない・中間層・ヒンディー語を話す
対象人数 = 248人
対象グループ ④
有力ファッションデザイン学校の生徒
対象人数 = 120人

レポートによると対象者の31%はバリュー・チェーンに対して透明性を求めており、労働者の環境または誰が自分の買った服を作ったのかに対して非常に興味があると答え、43%の対象者はやや意識し、4%は興味がないと答えました。

ヒンディー語を話す中間層の対象グループの42%は、服の制作に関する情報に関心があると答えました。そして、このグループはその他グループより服の作成者の情報の上、工場の場所についても情報を求めており、高い関心を示しています。全ての対象者にわたって77%は子供の労働者が採用されているのか、または労働者の環境(適正賃金、労働条件など)について情報を求めていることがわかりました。

ただし、上記の数字は年齢によって商品購入の意思決定に与える影響が違っています。最も影響を与えているミレニアル世代(937人中の124人)である39%は服を製造する労働者の状況に関する情報は商品の購入の動機につながると考えています。


消費者の価値観と一致するためにブランドはどのような戦略を実践するべきなのか?インドの持続可能なファッションブランド市場または進化するインド人の消費者に関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]


参考資料:

YouGov. More than 8 in 10 Indians are open to buying sustainable fashion items. July 2019. Voice of Fashion. India Sustainability Report 2020.

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Filed Under: New Energy, Retail Tagged With: Consumer Research, Fashion, Sustainability

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