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Smartphone users

インドのスマホデータ通信量が世界一位に

July 15, 2019 By Shivani Gopalkrishna

データ通信量の成長トレンドが継続

インドで次世代の携帯電話サービスが予想より速く導入されているといわれています。内線電話がまだ全国に普及していなかったにも関わらず、携帯電話の普及率は大幅に増え続けています。通信機器・ネットワーク企業のエリクソン社(以下Ericsson)が6月に公表した2019年版の「モビリティー・リポート」によると、インド領域(ネパール・ブータンも含め)の 携帯電話購入者の総数は、2024年には11億人に達すると予測されています。

高技術への移行が進み続ける

出典:Ericsson Mobility Report 2019

上記の表はエリクソン社のレポートのデータです。

インドにおける携帯電話利用者の増加現象は下記のように理解できます。

  • GSM携帯電話(2G)は2018年に市場の47%を占めている
  • スマホ・LTE技術は年々普及し2018年末に市場の38%までに拡大、2024年末には市場82%に達すると期待されている
  • モバイル・ブロードバンドは加入件数の50%を占めている
  • 5Gサービス は2022年の導入を期待されており、2024年末までに市場の6%を占めると予測されている

なお、2019年第一四半期にインドの携帯電話加入者数が前年比で1400万人減少しました。大手通信企業の数会社が、客単価を上げる目的で低額プランの加入者へ(プラン利用に関わらず)ミニマム料金を請求したことが原因と考えられています。

動画配信サービスの影響

2019年の第一四半期に世界におけるデータ通信量は82%に増加しました。原因としてはインドにおけるスマホ新規加入者の増加、または中国におけるスマホ一台当たりの月間データ通信量の増加が考えられます。

出典:Ericsson Mobility Report 2019

レポートによるとインドは世界最大のスマホ の平均月間データ通信量を占め、2018年のスマホ の平均データ通信量は9.8GB、2024年末には11%の18GBに増加すると述べられています。2位は北東アジアの地域で2018年末の平均データ使用量は7.1GB。インドにおけるデータ消費はReliance Jioが提供される低額スマホ料金プランまたは若者によるオンライン・ビデオ利用の傾向を反映していると考えられます。

5Gサービスへ

インドの通信大臣は年内に5Gスペクトラムのオークションを開催すると約束しています。オークションではインドの通信ネットワーク企業Reliance Jio、 Airtel、Vodafone Ideaの他Samsung、NokiaまたはEricssonの参加が決定されている一方で、フェアウェイの参加はまだ未定です。

Ericssonレポートに取り上げられる5Gサービスへの希望についての消費者調査結果に よると、インドのスマホユーザーの多くは、5Gサービスを利用するためにプレミアム料金または通常より66%値上りした料金 を支払う意思があり、 さらに国が5Gサービス開始後の半年以内に契約している通信サービス会社が5Gサービスを提供しなければ、 5Gサービスを利用可能な会社へ変更すると述べています(インドでは通信サービスのあらゆる契約があり、プリペイド契約の場合は通信業社を簡単に変更可能)。

Reliance Jioは5Gサービスの導入と共に、同ネットワークが利用可能なスマホを販売するといわれています。低額4Gサービスやスマホの登場によって「モバイルの革命」をもたらしたReliance Jioは、ブロードバンドや5Gサービスにおける更なる革新を期待されています。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

インドのインターネットユーザーが爆発的に急増中

July 4, 2019 By Shivani Gopalkrishna

著名なベンチャーキャピタリストであるメアリー·ミーカー氏が、6月にシリコンバレーで待望の「Internet Trends 2019」レポートを発表。その興味深い報告書は、インターネットのアクティブユーザーが2018年の時点で世界人口の51%である38億人に達し、前年比で増加していると述べています(前年は世界総人口の49%である36億人)。

世界のインターネット利用者数のうち、中国が世界一の21%を占め、次にインド12%、そしてアメリカ8%と並びます。下記の表を見ると中国と特にインドは、まだインターネット普及率が低く、アメリカと比べ今後の成長の可能性を期待されています。

出典:Internet Trends 2019

「Jio」がインドに起こしたデジタル革命

石油から小売に至るまで幅広い事業を展開するリライアンス·インダストリーズ。

その社長である大富豪ムケシュ·アンバニ氏は、2016年に「リラインス·ジオ」(以下「Jio」)を設立し、デジタル業に参入しました。350億米ドルを投資し、まだ道路がない地域も含めインド全域を、初の4Gネットワークで覆うことを始めました。最初の時点では無料電話とメッセージ、または無料データ使い放題プランを提供し、半年後にそのサービスを低価格で販売しました。通信業界の平均の4分の1の価格でサービスを提供することにより、遅れて市場に導入されたJioは、インドにおけるデジタル革命を引き起こしています。Jioはヒンディ語で「生きる」を意味します。「我々は通信企業ではなく、デジタルプラットフォームを構築しています。

ミーカー氏のレポートでは、Jioの登場以来インターネットの普及率が急増し、2019年にデータ利用は約18エクサバイト (EB)で、前年の倍になったと述べています。ネットワークのインフラの整備をものともせず、Jioにより映画、音楽、チャット、決済、ニュース、ファッション、多岐にわたるアプリが存在します。ミーカー氏によるとリライアンス社はオンラインとオフラインリテイル(小売)プラットフォームのハイブリッド事業の創業によって、実小売店舗とデジタルのインフラサービスを繋げ、加入者は3億人に上り、一年間でユーザー数を倍に増加させるという業績を達成しました。

アンバニ氏はJioの創立以来こう語ります「我々は通信企業ではなく、デジタルプラットフォームを構築しています」。昨年8月に行われた株主総会では、Jioの可能性について次の通りに説明しました。「同プラットフォームは、リライアンス·リーテイル店舗に3.5億人の顧客、3億人のJio加入者、そして全インドにいる3,000万人の小売商人を繋げます」。アンバニ氏はインフラを整備し、サービス業界の中心人物になると考えられています。

Jioは数億人に安いインターネットサービスを提供しながら、世界のテクノロジー、そして小売企業に市場を開放し、そればかりでなく低所得層者のための商品も開発しています。低額データを利用するための低額Jioスマホ(約1,000円)を販売し、読み書き能力のない人が、音声機能やスワイプで使用できるアプリも開発されています。これによって富裕層と低所得の格差を縮め、デジタル世界へのアクセスを広げています。

関連記事:低額モバイルデータによるパラダイムシフト

Jioが与えるインパクト

Jioが与えるインドの著しいデジタル化への影響を理解するために、ミーカー氏のリポートの他、米経済誌のウォールストリートジャーナルの記事、YoutubeまたはGoogleのインド展開にまつわるニュースを参考し、以下のようにまとめました。

  • 月間データ量は570%に上がる
  • インドでのインターネットユーザー数、そしてGoogle Playストアのアプリのダウンロード件数はアメリカでのダウンロード件数を上回る
  • Jioのスマホはフィーチャー・フォン市場(スマホの下に位置する中位の携帯電話)47%を獲得し、販売シェアでサムソン社を抜く
  • E-コマースの爆発的な成長を引き起こしている
  • Youtube, Netflixのユーザー数は5億人達成し、低額スマホで利用できるようになり、今後間違いなく映像配信は中心になる
  • 地域の多様な言葉でサービスを提供することが重要になる
  • 読み書き能力のないユーザー向け直感で理解できるスマホまたはアプリの開発することが重要になる

予想外にJioはインドに大きな転換をもたらしています。ブロードバンドサービスも提供し始め、デジタルサービス業の急上昇の上、海外または国内のスタートアップ・テックエコシステムにも極めて有益であると思われます。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

参考資料

  1. Internet Trends 2019. Meeker, Mary. June 2019.  (Pg 11, Pg 62-63).
  2. Two Years Ago India Lacked Fast, Cheap Internet – One Billionaire Changed All That. Wall Street Journal, September 2018. 

インドにおけるYoutubeの急成長

May 15, 2019 By Shivani Gopalkrishna

この1年間でスマホにおけるYoutubeコンテンツ消費は85%増加

4月9日、毎年恒例となったYoutube主催のイベント「Brandcast 2019」 が、ムンバイで開催された。主にインド国内の広告事業者向けとなる本イベントには、Youtube CEOのSusan Wojcicki(スーザンウォシッキー)氏が登壇し、インドでYoutubeのマイルストーンを以下のように共有しました。

  • インドでは毎月、2.65億人がYoutubeのコンテンツを消費しており、Youtubeにおいて世界的に最も急成長しているマーケットである上、最大規模の市場である
  • スマホでのYoutube閲覧者数は、2018-2019年の1年間で85%増加した
  • そのうち60%は6つの大都市(ニューデリー、ムンバイ、コルカタ、チェンナイ、バンガロール、ハイデラーバード)以外の地方都市や田舎でもある
  • チャンネル登録者数が100万人を超えるチャネルは現在1200件があり、5年前15件しかなかった
  • 学術コンテンツ、職業教育、エンターテインメントなど多様なコンテンツが地域の言語で作成され、コンテンツへのリーチ数が急増している
  • 毎年4000万人の新しいユーザーが登壇
  • 2020年には5億人のインド人がオンラインビデオコンテンツを消費するを見込まれている
  • 3月中旬にYoutube Musicがローンチされて、1週間で300万人が利用を開始した

「Brandcast 2019」には、世界最大級のメディアコミュニケーション・エージェンシーであるGroupM アジア太平洋CEO Mark Patterson(マーク・パターソン)氏も登壇。ここ2〜3年のうちにインドで起きたモバイルビデオ革命をテーマに講演し、ユーザー行動は大いにスマホにシフトしていることを強調しました。インドでの生活やビジネスにYoutubeが広く浸透するにつれて、デジタル広告の重要性も高まっています。ターゲットされた消費者へのカスタム広告配信、よりクリエティブなストーリーティリングが、プラットフォームのファネルを活かした多様なデジタル広告を実現できます。

Pepsiをはじめ、インド大手二輪車Bajaj Auto(モーターバイク製造メーカー)、大手金融機関などが、幅広い層へのリーチが期待できるカスタム広告配信や若年層をターゲットとするためにYoutubeを活用しています。


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低額モバイルデータによるパラダイムシフト

May 14, 2019 By Shivani Gopalkrishna

2019年8月10日に更新

中国最大級のPR会社ブルーフォーカス・グループのソーシャルメディアを専門とする広告会社We Are Socialと世界で900万以上のユーザー数を誇るAndroidのSNS管理ツールHootSuite(フートスイート)運営会社が、インターネット利用状況における有益な調査データを提供していることをご存知でしょうか?これらのデータを参考に、各国におけるインターネット利用およびソーシャル・メディアの普及についての地域特性を分析し、非常に興味深い結果を発表しているのが「Digital 2019」です。

本記事では「Digital 2019 India」より、インドにおけるインターネット普及率またはスマホ・携帯電話の利用に関する重要トピックスをまとめて紹介します。

なお、「Digital2019」は、以下の情報源や、独自調査データよりまとめられています。ご参考ください。

  • GlobalWebIndex、コンシューマープロフィールデータを提供するマーケットリサーチ会社
  • GSMA Intelligence、携帯電話に関する統計・トレンド・業界レポートリサーチ会社
  • Statista、世界の最も充実したオンライン統計データベース
  • Locowise、ソーシャルメディアパフォーマンスを測るプラットフォーム
  • AppAnnie、モバイルデータ・アナリティクスプラットフォーム
  • SimilarWeb、ウェブサイト・アプリのアナリティクス会社
出典:Digital India 2019レポート

2016年は、インドのデジタル産業界にとって、転機となる画期的な年でした。インド系列のリライアンス・インダストリーズが低額携帯電話用ワイヤレスデータの提供を開始したのです。これにより、Eコマース・モバイルバンキングが爆発的に拡大しました。3年経過したいま、Netflix, Amazon Prime, Youtubeなどインド向けコンテンツ事業を手がける企業はもちろんのこと、インドでのビジネス戦略におけるデータ活用がいたるところで進みました。

「Digital 2019 India」に示しているように2018年1月〜2019年1月の12ヶ月では:

  • 2019年1月現在インターネットユーザーは1億人突破目前にまで急増。前年比20%増の成長率。(世界的にも高い成長率)
  • 携帯電話購入者数は3200万人増加
  • ソーシャル・メディアユーザーまたは携帯電話でソーシャルメディアを利用するアクティブユーザー数は6000万人である

インドのインターネット利用の概況を見ると、以下のことがわかります。

  • インターネットユーザー数は5.6億人(人口の41%)今後もインドでは、インターネットユーザー数が急増する可能性が高い
  • スマホでのインターネットユーザーは5.15億人(人口の38%)
  • インドにおけるインターネット利用は圧倒的にスマホが多い。
  • 携帯電話およびパソコンでのインターネット接続速度がそれぞれ改善しています。

スマホの高い普及率

出典:Digital 2019 Indiaレポートより
上記のデータはHootsuiteとWe Are Socialの調査パートナーであるGlobalWebIndexより2018年の第2、3四半期に16〜64歳のインターネットユーザーを対象に行われた調査データを元に、Hootsuiteが分析。

インドでの11億人の携帯電話機の契約者は人口の87%を示しています。契約者の中プリペイド携帯電話が92%で圧倒的に多い。また、携帯電話契約の54%は3Gや4Gのブロードバンド契約であり、今後安いデータの普及につれてインターネットのアクセスも増加されます。

市場規模7億米ドルと評価されるインドオンラインビデオ業界はローカルまたはグロバルのエンタテインメント企業のプライシングとコンテンツに影響を与えています。インドではNetflixとAmazonは激しく競い、その他地域よりインド向けオリジナルコンテンツに投資し、低額の加入費を提供しています。Netflixはインドで世界初のスマホ専用プラン(月額 199Rs=300Yen)を導入することを決定しました。それに適したプロダクト機能(低帯域幅ネットワークでストリーミングを可能にする機能など)または地域の様々な言語への変換など、地方に住む消費者から共感を得るコンテンツを創出することに力を注いでいます。

オンラインビデオプラットフォームYoutubeの著しい成長が反映されるように、今後インターネットストリーミング用テレビ、ゲームまたはスポーツのコンテンツも増加していくことが予測されています。

スマホを使ってオンラインビデオを閲覧するユーザーが多い(91%)。金融機関のアプリの使用率は57%であり、今後、デジタル決済の普及につれてさらに成長していくと考えられます。

E-コマースの展望


出典:Digital 2019 Indiaレポートより
米ドルでの年間消費額であり、対前年比増加(%)が示している。

2018年8月に米ウォルマートはインドE-コマース大手Flipkartを160米ドルで買収しました。世界のEコマース業界における最大規模のM&Aであり、インドのEコマース市場のポテンシャルの高さが伺えます。また、GlobalWebIndexの調査によると1ヶ月以内に調査対象者の74 %はEコマースのプラットフォームを使用したことがあると回答しています。既述の通りインドにおけるインターネット普及率は41%であり、今後スマホの普及やインターネット接続速度の改善、通信環境の整備が進むにつれて、何億人ものインド人が新たにEコマースを利用開始することが見込まれています。右手の画像が示すようにインドにおいてはE-コマースはますます拡大しています。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

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