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Retail

小売業における大規模なパーソナライゼーション

September 3, 2019 By Shivani Gopalkrishna

Nike、Walmart、McDonald’sの大手小売企業が最近AIの最先端企業を買収していると、ビジネスリサーチまたは企業データベースを提供するCB Insightsが報告しました。 買収により世界規模で事業を経営しているこの大手3社は、「ハイパーローカル」(現地の)需要にAI技術による高い処理能力で商品在庫管理を行なう事を近い将来に実現します。3社は今までの安定した品質の商品とサービスに加え、パーソナライズされたユーザーエクスペリエンスの提供を可能にすると考えられています。

個人へのセグメントのアプローチ

コンシューマー企業としてAmazon、Netflixが先駆けとなってAI技術を採用していました。一人ひとりのユーザーの行動プロフィールを作成し、個人ユーザー向けにレコメンデーション技術を組み込んだことで 、オンラインのユーザーエクスペリエンスをよりパーソナライズ化し、エンゲージメントと利益を伸ばしています。

パーソナライズ化とカスタマージャーニーが重要である小売業では、消費者の一般的な行動データの把握だけでは不十分だと考えられています。従って、 消費者セグメンテーションによって消費者にスーパーパーソナライズされた体験を提供するため、小売ブランドはAIやコンピュータービションといった最先端技術を活用して個人レベルのセグメンテーションまで移行しています。

個人の消費者の購入に至る要因、気候、時間帯、過去の検索結果、そして購入した商品などといったあらゆるデータポイントを収集し、消費者の要求と関連性のある商品のレコメンデーションまたはカスタマイズされたサービスを提供することが可能です。小売、ファーストフード、エンターテイメントサービス等あらゆる消費者に対応する企業がAIの活用によって大規模なサービスのパーソナライズを実現しています。

インド発小売自動化AIの企業

インド南部チェンナイを拠点とするVue.ai は、神経科学者とプロダクトデザイナーの夫婦が立ち上げたAI技術を採用する小売オートメーションプラットフォームです。アメリカの大手デパートMacy’sをはじめ、 南米ECサイトのMercadoLibreまたはインドのEC企業TataCliq(Tataグループ企業)と言った大手企業向け画像認識またはデータサイエンスを利用してエンド・ツー・エンド小売自動化ソリューションを提供しています。同社は現在までに合計で2750万米ドルの資金をSequoia Capital India、Falcon Edge Capital、そして日本のGlobal Brainから調達しています。

Vue.aiはマーチャンダイジングの自動化に向けカタログ管理と商品タギングのプロダクトを開発しています。また、消費者にパーソナライズされたショッピングサービスを提供するための画像認識機能を備えた商品検索エンジン、個人のユーザーに向けたスタイルのレコメンデーションとメールコンテンツも提供しています。

Vue.aiによるレコメンデーションエンジン
出典:Individualization in Retail, Vue.ai case study

同社が発行した小売業におけるパーソナライズ化という事例研究によると、レコメンデーションエンジンはECサイト上、ユーザーのショッピング体験の開始からデータを収集し、色、模様と言った視覚的なインプット、またブランドやカテゴリーのような非視覚的なインプットの上、気候、ファッションの流行などの外部属性まで織り込まれているといわれています。つまり、AIを活用してユーザーの好みや環境などに基づいた文脈上適切なリアルタイムの相互作用機能を提供しています。

小売企業はパーソナライズ化したサービスをユーザーに提供する事により、特別なショッピング体験のほか、クロスセルまたはアップセルを実現し、ブランドへのエンゲージメントを高め、競争優位性に繋がると述べています。Vue.aiは、時間をかけて集められる大量のユーザーデータ によってより個人へ向けたサービス提供が実現を可能し、それは結果として顧客維持に繋がります。

そして小売のあらゆる作業過程の自動化によって経費の削減や資源の節約に繋がり、小売企業はブランドにまつわる体験に集中することを可能にすると主張しています。


今、小売企業はコンシューマーエクスペリエンスの重要性に注目しています。 個人の消費者の行動、意図、好み、情報を消費する方法などを重視することによって、より有意義で特別な体験を提供することが可能になり、小売ブランドとのエンゲージメント、顧客維持率、そして収益性を高めることに繋がります。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]


Header Image Credit: Shutterstock.com

ノンアルコール時代の波に乗る

August 10, 2019 By Shivani Gopalkrishna

世界の初ノンアルコール蒸留酒、イギリスの Seedlip 飲料が今週インドで販売を開始します。特定の酒販店チェーン 、スーパーまたはAmazonに並ぶ予定のこの新商品Seedlipは 、あらゆるハーブがブレンドされた植物より複雑な味を持ち、甘くない大人向けの飲料なので前例のない飲み物であると考えられています。値段は一般的なノンアルコール飲料の価格と比較すると高めに設定されています(一瓶2,800Rs=4,500Yen)。「価格志向型のインド市場はこの画期的なノンアルコール飲料に対して好況マーケットなのか」インドにおけるノンアルコール飲料の展望を描きながら、進化していく消費者の好みを分析しました。

「飲まない時は何を飲むのか?」、Seedlipのタグライン

熱望する、目の利く消費者

世界の有名な飲料を輸入する販売会社 Brindco はSeedlipブランドをインドに導入します。同会社のブランド・マーケッティング担当者Karan Dhingra氏は 1200億米ドル、7.5%の成長率であるノンアルコール飲料市場の潜在力を高く評価しています。


マインドフルドリンキングの時代へ

世界中で大流行であるウェルネス、または健康志向のトレンドによって消費者は無糖の人工甘味料を含まない、無添加アレルゲンフリーのカロリーゼロ飲食物を求めています。いわゆる 健康を強く意識した「マインドフルドリンキング」はインドの都心に住む18才〜30才代の若者、フィットネス・ヨガ愛好家をはじめ糖尿病患者や妊婦、または平日の夜に酒を控える消費者といった層に如実に反映しています。

インド のバー・レストランでは禁酒者向けのドリンクメニューは人工的な強い甘味のノンアルコールカクテルか炭酸飲料の選択肢しかありません。高品質のお酒と同じようなコクのある繊細な味わいのノンアルコール飲料は、Seedlipが初だといわれています。Seedlipのような洗練されたノンアルコール飲料は社会包摂を促し、禁酒者もお酒の場を楽しめることを可能にします。経済的に豊かなノンアルコール飲料の消費者層は、価値観またはお金を払う価値があるブランドには金銭を惜しまない傾向があります。


宗教のための禁酒文化

広く知られているようにインドはもともとアルコールを飲まない文化です。宗教上の理由で(特にヒンドゥー教およびイスラム教)禁酒する人口が多いのです。また普段から酒を楽しんでいるグループでも、結婚式のような宗教的なイベントではアルコールを口にしません。従って盛大な結婚式(特に上流階級層の式)を行う国であるインド は、ノンアルコール飲料の市場に大きな可能性があります。


ノンアルコールから生じる金銭的な利益

インドでは禁酒する州があり、また全国の高速道路500メートル圏内でのアルコール販売は禁止されています。その上、アルコール飲料に課される税金は高額です。その一方で、ノンアルコール飲料は全国のどこでも販売ができ、高い課税を免れることも可能です。ノンアルコールビールの場合、一般的なビールと比較すると生産性が高く、低い税金は金銭的な利益に繋がります。加えて消費者はノンアルコール飲料のために、より高い値段の商品を喜んで購入する傾向が目につきます。


世界中でノンアルコール飲料市場の成長は、より一層加速 しています。もとよりアルコールを控える文化を持つインドにとって、ノンアルコール飲料は若い世代の健康志向へシフトが増加する魅力的なマーケットであると考えられています 。このことから高品質ブランドの導入に関して、インドは途上国または保守的な文化であるという先入観はビジネスチャンスを逃します 。プレミアムブランドを熱望している市場があり、消費者の間で共感を呼ぶブランド、または価値を生むブランドに消費者は高い料金を支払います。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

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