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QE Synthesis

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感情と食べ物 – 若い間食企業は鋭い消費者インサイトによって業界に革新的な影響を与えています

March 2, 2020 By Shivani Gopalkrishna


インドの伝統的なスナックやドリンクの例としてサモサ、バナナチップス、辛い味のナムキーン、ラッシー、マンゴージュース、シャーベットなどが挙げられます。こういった飲食物はインド人のアイデンティティーの大部分を構成し、感情にアピールすると考えられます。従来インドの伝統的なスナックやドリンクはパッケージングやブランディングされてなく、家庭で作るほか、小さいお店で作りたて を量り売りされたものしかありませんでした。インドのスナックは国の多様性を反映し、様々な材料や味に特徴付けられています。

マーケットリサーチ会社Mintelによると、インドのパッケージスナックの市場は2016年にインドルピー2千億産業であり、20.4%の成長率で急上昇していると言います。2011年〜2012年にインドのある小さなローカル事業が全国規模の拡大を促す取り組みの元で、アメリカの有力なベンチャーキャピタル企業 Sequoia Capitalは、小さなスナック企業 Prataap Snacks(運営社Yellow Diamond) と Paper Boat という飲み物ブランドを製造するHector Beverages に投資しました。投資を受けた両方の企業は、消費者から得たインサイトに基づいた革新的なプロダクト開発やマーケティング戦略をとって前例のないブランドを構築し、急成長を続けています。

消費者インサイト

アメリカの大手お菓子会社、モンデリーズ・インターナショナル (Mondelēz International)は、2019年後半にインドを含めた世界の12ヵ国、約6,000の大人を対象にした間食行動について調査を行いました。その「State of Snacking 2019 Indian Consumer Snacking Trends」のレポートでは、約500人のインド人が調査の対象になり以下のようなインサイトを収束しました。

  • 一般的にインド人は食事より間食を多く摂取し、間食は食事を代わりにしています。食事と違って間食は個々のニーズに応えるとして考えています(食事は同席者を考慮する行動と考えます)。
  • インド人にとって食べ物は自分のアイデンティティーの大部分にあたります。間食は自分の食文化を定義する手段であり、または、その他の食文化を探究することにつながると言います。欲求を満足させつつカロリーの摂取を抑えるために健康的な間食を求めていると言います。
  • バランスの取れた間食を摂取する事を大切にしています。
  • 伝統的なスナックは幼い頃の懐かしい思い出を呼び戻します。間食によりノスタルジーに浸ります 。
  • ストレス解消する手段であり、忙しい時の休憩になります。調査の対象者の30%はストレスまたは疲労を感じる時に間食を取ると言います。
  • 飲料は間食の代用として用いられています。

短い間に間食・飲み物市場のリーダーに上り詰めた Paper Boat と Prataap Snacksは、消費者から得たインサイトを解釈し、革新的なプロダクト開発からブランディングに至るまでの優位を占めています。両者の取り組みを見てみましょう。

インサイトの解釈による革新的なプロダクトまたはマーケティング戦略


懐かしい味わいを現代のパッケージングに反映する

90年代に導入された海外(主にアメリカのPepsiCo社)のポテトチップスは当時のブランド化されていない間食市場に大きな影響を及ぼしました。消費者は清潔で魅力的なパッケージングに惹かれ、業界標準として広く受け入れられました。

2009年に設立した Prataap Snacks は伝統的な間食(ポテトチップス以外のもの)をインポートスナックのように魅力的なパッケージで提供し、新しい市場を開拓しました。北インドのインドール市に位置する Prataap Snacks は、従来、地方や小さい町(インドール市のような町)では大手企業が無視されていた為、北東インドに注目し強力な流通ネットワークを構築しました。Prataap Snacks社の商品は5インドルピーで安価な上、その他のブランドより食べ物の量が多く、地方での消費者の価値意識に応えています。


お祭りまたは特別な習慣(断食)のスペシャルな飲み物を導入、または、地方色を称える

イスラム教のエイド祭りをきっかけに Paper Boat からアップルジュースとライチジュースのシャーベットとバラのドリンクが販売されました。同様にヒンドゥー教のお祭りには断食する期間の為の特別なドリンクを提供しています。

お祭りが重視されているインド人消費者にとってブランドは自分のお祝いの時、または断食する時に思い出の一部として、感情に訴えています。


あらゆるマーケットセグメントを活用

地域による味わいまたは食材の多様性によって地方限定の味を販売します。こちらの Prataap Snacks の商品は北インドの地方で特別に販売している物です。

そして Paper Boat も地域によって商品を区分しています。更に販売ルートもセグメント化しています。

例えば、飛行機またはホテルに販売する限定な商品。このようなマーケットを対象に、より小さいセグメントに分けて、新鮮なマーケティング戦略やプロダクト開発につながっています。


ブランドのストーリーを重視する

感情へ上手く訴えるパワーは良いブランドストーリーにあります。「Drinks and Memories」のタグラインを持つ Paper Boat は懐かしい時代を呼び起こすストーリーを広告にも活用しています。

右のイラストは30年前まであったインド鉄道システムの特徴を描いています。列車の外に貼り付けて指定席の名簿にこの親子は自分の名前があるかどうかを確認しています。現在の40代の大人は、幼い頃の長い休みの列車旅の記憶を呼び起こします。

本物のエモーションはブランドの信頼性につながり、パワフルなツールであると考えられています。広告や宣伝に大きな金額を使わなくても、感情に訴えるストーリーがあれば十分だと思われています。


従来ブランドを持たなかった間食市場からブランドが競争する市場への移行では、販売品よりブランドの属性が重要になります。イノベーションを受け入れやすいシステムが事業の枠組みの中にあるため 、Paper Boat と Prataap Snacks は飲食業界に革新的な影響を及ぼしていると考えられています。革新的なプロダクトや戦略を作るために両方のブランドは消費者から得るインサイトを参考にしました。Sequoia Capitalによる投資は、これらのブランドの優位を証明しています。最終的に人の感情に訴える事業は商品を超え、その可能性は無限であると考えられます。


間食業界または消費者行動、そしてその他インドに関することを更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

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「キラナ」店舗 – インド小売市場の珍しい現象

December 3, 2019 By Shivani Gopalkrishna

インドを訪ねたことがある方が気付くように 、お米やレンズ豆、スパイスといった食材から石鹸、モップ等の日用品に至るまでを販売する伝統的な店舗は、高所得層の地区であれ、スラム地区であれ、インド中どこでも普及しています。そしてこの伝統的で小さな未組織の「キラナ」店舗は、大型スーパーやチェーン店よりもはるかに多く存在し、全国では約1500万のキラナ店舗があると推測されています。

最近キラナ店舗は話題を呼んでいます。世界の有名な事業へ投資をしているシリコンバレーに位置するベンチャーキャピタル企業 GGV Capitalおよびその他の有力投資家は、キラナ店舗の効率向上を支えるスタートアップに投資しています。その投資は彼らの地域にEコマース事業、そして融資を行うシステムを強化するためだと言われています。

この数年間、近代的な大型スーパーやチェーン店やECが進出してもキラナ店舗は活発な商売を続けています。Indian School of Businessに属する小売専門家Siddharth Singh教授によると、急速な都市化が行われていても伝統的なキラナ店舗はなくならないと言われています。Singh教授が行ったリサーチでは、キラナ店舗と大型スーパーにおいてある大手日用品の約10万件販売取引を分析しました。その結果、地方都市または田舎では、キラナ店舗と大型スーパーにおける月ごとの販売の差は減少しつつあり、そして大都市を含む全ての地域で収益性が向上し続けています。このリサーチでは、通常に反して既にキラナ店舗の収益性は、大型スーパーの収益性より高いと報告されています。

Image Credit: Shutterstock.com

キラナ店舗の特徴


  • 顧客と友好関係を築く

キラナ店舗は、ローカルコミュニティと強い絆で結ばれています。個人顧客との関係を構築しているため、個人のニーズに応えて特別な注文、または特別な量を発注します。更に掛け買いのオプションもあり、個人顧客にパーソナライズされたサービスを提供しています。

そして顧客は、このようなサービスの利便性そして比類なき価値によりキラナ店舗と親善を深めています。

  • 柔軟性がある

上記の通りキラナ店舗は、顧客が求める品物が大量であれ小量であれ個人にカスタマイズされたサービスを提供しています。シャンプーのような日用品、お菓子などを少ない量でも販売し、低所得者でも購入できるようにしています。

また値引き、あるいはいくつか商品をセットとして販売し、あらゆる販売促進も行われています。

  • 進取の気性がある

キラナ店舗は、2017年に導入された物品・サービス税 (GST) に従うために、店舗販売時点情報管理(POS) のデジタル化に積極的です。デジタルワレットも意欲的に生かしていて、キャッシュレスの取引も可能にしています。

大型スーパー、EC事業による競争を承知しつつ、顧客のニーズを満足させるために様々な取り組みを強化しています。その一方で、Reliance Retail のような大手小売企業は、巨大なキラナ店舗のネットワークにおける大きなビジネスチャンスを見出そうとしています。


キラナ店舗のアップグレード

大手企業 Reliance は、中国で小売業の変革を導いたAlibaba社のように2023年までに50万店のキラナ店舗のデジタル化を目標としています。Reliance Jioが通信業に導いたデータ革命での成功を、小売業でも再現しようとしています。「ニューコマース」と呼ばれる取り組みであり、Reliance Retailが運営するEC事業、近所ストア、スーパーマーケット、ハイパーマーケット、卸売事業とキラナ店舗を繋げるハイブリッド・オンライン・オフラインモデルを実現する予定です。それはAlibabaが導入したオンラインとオフラインを繋ぐマーケットプレスに似ています。

Reliance社の目的は、全国の小売ネットワークを強化するためにキラナ店舗をサプライ・チェーンに統合してラスト・マイル配達の役割を果たすパートナーとしてプラットフォームに加えることです。また一方で、Reliance Jioはキラナ店舗の個人運営者向けデジタルPOSを開発し、低価格でシステムを販売します。

そしてオフラインであるキラナ店舗の統合によって、Relianceの新しい小売プラットフォームでは、顧客のオフラインの購入に関するデータも収集することになります。その上、プラットフォームは同社のEC事業とキラナ店舗を結ぶため、顧客はオンラインで商品を検索し、決済し、実際の店舗へ商品を取りに行くことを可能にしています。この制度によってローカルな需要に応えられる上、Relianceによるコストの削減が実現します。更にキラナ店舗のおかげでReliance Retailが導入されていなかった地域にもアクセスが可能になります。


田舎、大都市、地方都市での多様な市況の背景に、進み続ける都市化 、所得の増加、10億人市場のインターネット利用率の増加があります 。地方に暮す消費者が、インターネットから情報を得て生活の質を向上させたいと野心に駆られることは、小売業の需要に大きな影響を与えています。このような理由から、インドの小売業は変動的な状況であると考えられています。この波にさらされて伝統的なキラナ店舗も向上心に燃えて意欲的にテックを採用しようとしています。そして彼らはこれからもパーソナライズされたサービスを提供し、顧客と信頼関係を築き続けます。キラナ店舗は、インドのローカルコミュニティを支えるバックボーンと呼べるでしょう。


参考資料:

Singh, Siddharth. “Kirana Stores Are Here to Stay: FMCG Strategy for Indian Retail.” ISB Insight, October 2018.


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

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地方おける消費者主義の波

October 31, 2019 By Shivani Gopalkrishna

現在インドではお祭りシーズンの最中です。10月上旬に10日間のダシャラー祭が終了し、下旬にはヒンドゥー教の最大のお祭り、ディワーリーのお祝いがあり市場は一年で一番賑わっています 。欧米のクリスマスシーズンのように、インドでも消費のハイシーズンと呼ばれています。小売見込みによるとインド人消費者が、 電気製品や服装、コンシューマー製品 の60%を購入する時期だと言われています(お祭りの季節の3ヶ月間 、9月末〜12月末)。この5年間にEコマース大手のAmazonとFlipkartは、祝祭シーズンにおける消費景気を生かして次の1億人の顧客を引き付けるために都市部ではなく地方での競争が激しくなっています。

Amazon、Flipkart、その他大手EC企業達は地方を優先する


消費景気

経済成長につれて地方の豊かさが増し、スマホの普及と共に地方にいる消費者の好みや要望は進化しています。インターネットやソーシャルメディアで大都市の消費者と同じ情報を入手することが可能になり、都市部に住む彼らと同じもの、あるいは同じライフスタイルを熱望し始めています。従って地方でも消費者の支出傾向は進化しています。

この現状を活かすためにAmazonとFlipkartは積極的にディスカウントを提供しています。新規のオンライン消費者を引き付けるためにスマホから衣服や食材、そして石鹸などの日用品に至るまで大幅なプライスダウンを行い、満足感を与える工夫をしています。

バンガロールにある小売コンサルティング企業 RedSeer によると2023年までに地方がE-小売の70%の総流通総額 (Gross Merchandise Volume)に達成する見込みです。現時点で地方が生み出すE-小売の総流通総額は全体の40%を占めています。

デリー、ムンバイ、コルカタ、ハイデラバード、チェンナイ、バンガロールのような大都市以外の小さな町は多く、次の1億人の顧客の重要なベースになる。

若い世代は向上心を持ち、新しいサービスへの好奇心が強い

エンターテインメントプラットフォームで消費するコンテンツは、若い世代が持つ向上心に極めて大きな影響を与えています。ビデオ広告だけではなく、人気なユーチューバー、その他インフルエンサー(タレント、影響力がある人)によって消費を促されるブランド、商品(車、スマホなど)や海外旅行への憧れが作り出されて、目指すライフスタイルに繋がっています。

地方ではスマホの登場によって初めてインターネットを利用する人口が非常に多く 、その環境の中で特に若い世代は新しいサービス・アプリに強い興味があります。その若い世代をECサイトへ引き付けるために、インドの公用語であるヒンディー語でのサイト・アプリの提供が主流です。

地方の若者はオンライン・ショピングの成長を促進し、これから地方は大都市より急成長する市場であると考えられています。


商品の選択肢が増える

地方ではショッピングモールで購入できるブランド・商品が限られているためオンライン・ショッピングの人気が高まっています。そしてEC事業として消費者だけではなく地方にいるセラー(売り手)を増やすことにも大きなメリットがあります。

Amazonはお祭りシーズンの「Great Indian Festival」をきっかけにして、商品のロードショーを開催しました。600商品を3台のトラックに乗せて北インドから南インド、西と東も含めて、代表な町の13ヶ所に走って消費者に商品の体験を提供しました。さらに各地域の伝統的工芸を宣伝し、職人たちをセラーとしてプラットフォームの会員に引き込みました。この試みによって消費者とセラーの交流を促し、意見またはインサイトをお互いに共有するに繋がりました。

重要なのは地方の消費者の意識を高めるアウトリーチシステムです。広告でAmazonのブランド認識があっても、オンライン購入したことない消費者向け、オフラインで商品を持っていくことによってAmazonは地方へ配達が可能だと消費者を安心させ信頼を得ることに成功しました。

消費者へオンラインプラットフォーム・アプリで購入するための教育も必要になります。AmazonとFlipkartは地方で「エクスペリエンス・センター」を講じ、消費者の購入体験をサポートし、デジタル決済やその他の悩みを和らげています。

Amazonは地方への配達を実現するために今年のお祭りシーズンに50万人のセラーとパートナーシップを結び、13州に渡る50件のフルフィルメント・センターを構築しています。

そしてFlipkartもラストマイル配達を強化するために配達者を大規模雇用し、700町に渡るの「キラナストア」と呼ばれる小規模個人商店27,000店舗をパートナーとしてプラットフォームに引き込んでいます。


Amazon, FlipkartのようなEC事業の他、食品配達サービス、車のシェア サービス、ソーシャルメディアサービスなども地方のコンシューマーを対象にしています。都会よりインフラが整備されていない地方では配達事業を行うには挑戦が多く、事業の成功のためにやはり時間、根気、一貫性、そして投資が必要になります。

インドの地方まで事業を行わなくても、地方出身の消費者を理解することは非常に重要であると考えられます。なぜなら彼らは教育または就職の理由で大都市へ引っ越し、将来の消費者になるからです。


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小売業における大規模なパーソナライゼーション

September 3, 2019 By Shivani Gopalkrishna

Nike、Walmart、McDonald’sの大手小売企業が最近AIの最先端企業を買収していると、ビジネスリサーチまたは企業データベースを提供するCB Insightsが報告しました。 買収により世界規模で事業を経営しているこの大手3社は、「ハイパーローカル」(現地の)需要にAI技術による高い処理能力で商品在庫管理を行なう事を近い将来に実現します。3社は今までの安定した品質の商品とサービスに加え、パーソナライズされたユーザーエクスペリエンスの提供を可能にすると考えられています。

個人へのセグメントのアプローチ

コンシューマー企業としてAmazon、Netflixが先駆けとなってAI技術を採用していました。一人ひとりのユーザーの行動プロフィールを作成し、個人ユーザー向けにレコメンデーション技術を組み込んだことで 、オンラインのユーザーエクスペリエンスをよりパーソナライズ化し、エンゲージメントと利益を伸ばしています。

パーソナライズ化とカスタマージャーニーが重要である小売業では、消費者の一般的な行動データの把握だけでは不十分だと考えられています。従って、 消費者セグメンテーションによって消費者にスーパーパーソナライズされた体験を提供するため、小売ブランドはAIやコンピュータービションといった最先端技術を活用して個人レベルのセグメンテーションまで移行しています。

個人の消費者の購入に至る要因、気候、時間帯、過去の検索結果、そして購入した商品などといったあらゆるデータポイントを収集し、消費者の要求と関連性のある商品のレコメンデーションまたはカスタマイズされたサービスを提供することが可能です。小売、ファーストフード、エンターテイメントサービス等あらゆる消費者に対応する企業がAIの活用によって大規模なサービスのパーソナライズを実現しています。

インド発小売自動化AIの企業

インド南部チェンナイを拠点とするVue.ai は、神経科学者とプロダクトデザイナーの夫婦が立ち上げたAI技術を採用する小売オートメーションプラットフォームです。アメリカの大手デパートMacy’sをはじめ、 南米ECサイトのMercadoLibreまたはインドのEC企業TataCliq(Tataグループ企業)と言った大手企業向け画像認識またはデータサイエンスを利用してエンド・ツー・エンド小売自動化ソリューションを提供しています。同社は現在までに合計で2750万米ドルの資金をSequoia Capital India、Falcon Edge Capital、そして日本のGlobal Brainから調達しています。

Vue.aiはマーチャンダイジングの自動化に向けカタログ管理と商品タギングのプロダクトを開発しています。また、消費者にパーソナライズされたショッピングサービスを提供するための画像認識機能を備えた商品検索エンジン、個人のユーザーに向けたスタイルのレコメンデーションとメールコンテンツも提供しています。

Vue.aiによるレコメンデーションエンジン
出典:Individualization in Retail, Vue.ai case study

同社が発行した小売業におけるパーソナライズ化という事例研究によると、レコメンデーションエンジンはECサイト上、ユーザーのショッピング体験の開始からデータを収集し、色、模様と言った視覚的なインプット、またブランドやカテゴリーのような非視覚的なインプットの上、気候、ファッションの流行などの外部属性まで織り込まれているといわれています。つまり、AIを活用してユーザーの好みや環境などに基づいた文脈上適切なリアルタイムの相互作用機能を提供しています。

小売企業はパーソナライズ化したサービスをユーザーに提供する事により、特別なショッピング体験のほか、クロスセルまたはアップセルを実現し、ブランドへのエンゲージメントを高め、競争優位性に繋がると述べています。Vue.aiは、時間をかけて集められる大量のユーザーデータ によってより個人へ向けたサービス提供が実現を可能し、それは結果として顧客維持に繋がります。

そして小売のあらゆる作業過程の自動化によって経費の削減や資源の節約に繋がり、小売企業はブランドにまつわる体験に集中することを可能にすると主張しています。


今、小売企業はコンシューマーエクスペリエンスの重要性に注目しています。 個人の消費者の行動、意図、好み、情報を消費する方法などを重視することによって、より有意義で特別な体験を提供することが可能になり、小売ブランドとのエンゲージメント、顧客維持率、そして収益性を高めることに繋がります。


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ノンアルコール時代の波に乗る

August 10, 2019 By Shivani Gopalkrishna

世界の初ノンアルコール蒸留酒、イギリスの Seedlip 飲料が今週インドで販売を開始します。特定の酒販店チェーン 、スーパーまたはAmazonに並ぶ予定のこの新商品Seedlipは 、あらゆるハーブがブレンドされた植物より複雑な味を持ち、甘くない大人向けの飲料なので前例のない飲み物であると考えられています。値段は一般的なノンアルコール飲料の価格と比較すると高めに設定されています(一瓶2,800Rs=4,500Yen)。「価格志向型のインド市場はこの画期的なノンアルコール飲料に対して好況マーケットなのか」インドにおけるノンアルコール飲料の展望を描きながら、進化していく消費者の好みを分析しました。

「飲まない時は何を飲むのか?」、Seedlipのタグライン

熱望する、目の利く消費者

世界の有名な飲料を輸入する販売会社 Brindco はSeedlipブランドをインドに導入します。同会社のブランド・マーケッティング担当者Karan Dhingra氏は 1200億米ドル、7.5%の成長率であるノンアルコール飲料市場の潜在力を高く評価しています。


マインドフルドリンキングの時代へ

世界中で大流行であるウェルネス、または健康志向のトレンドによって消費者は無糖の人工甘味料を含まない、無添加アレルゲンフリーのカロリーゼロ飲食物を求めています。いわゆる 健康を強く意識した「マインドフルドリンキング」はインドの都心に住む18才〜30才代の若者、フィットネス・ヨガ愛好家をはじめ糖尿病患者や妊婦、または平日の夜に酒を控える消費者といった層に如実に反映しています。

インド のバー・レストランでは禁酒者向けのドリンクメニューは人工的な強い甘味のノンアルコールカクテルか炭酸飲料の選択肢しかありません。高品質のお酒と同じようなコクのある繊細な味わいのノンアルコール飲料は、Seedlipが初だといわれています。Seedlipのような洗練されたノンアルコール飲料は社会包摂を促し、禁酒者もお酒の場を楽しめることを可能にします。経済的に豊かなノンアルコール飲料の消費者層は、価値観またはお金を払う価値があるブランドには金銭を惜しまない傾向があります。


宗教のための禁酒文化

広く知られているようにインドはもともとアルコールを飲まない文化です。宗教上の理由で(特にヒンドゥー教およびイスラム教)禁酒する人口が多いのです。また普段から酒を楽しんでいるグループでも、結婚式のような宗教的なイベントではアルコールを口にしません。従って盛大な結婚式(特に上流階級層の式)を行う国であるインド は、ノンアルコール飲料の市場に大きな可能性があります。


ノンアルコールから生じる金銭的な利益

インドでは禁酒する州があり、また全国の高速道路500メートル圏内でのアルコール販売は禁止されています。その上、アルコール飲料に課される税金は高額です。その一方で、ノンアルコール飲料は全国のどこでも販売ができ、高い課税を免れることも可能です。ノンアルコールビールの場合、一般的なビールと比較すると生産性が高く、低い税金は金銭的な利益に繋がります。加えて消費者はノンアルコール飲料のために、より高い値段の商品を喜んで購入する傾向が目につきます。


世界中でノンアルコール飲料市場の成長は、より一層加速 しています。もとよりアルコールを控える文化を持つインドにとって、ノンアルコール飲料は若い世代の健康志向へシフトが増加する魅力的なマーケットであると考えられています 。このことから高品質ブランドの導入に関して、インドは途上国または保守的な文化であるという先入観はビジネスチャンスを逃します 。プレミアムブランドを熱望している市場があり、消費者の間で共感を呼ぶブランド、または価値を生むブランドに消費者は高い料金を支払います。


インドに関して更に詳しく知りたい方は、こちらのメールアドレスへご連絡ください:[email protected]

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